2カ月でなんと骨折2回!崖っぷちカーセールスライターの左手ブログ!

もう、車業界に身を置いて、22年になります。「カーセールスライター」というのを最近始めて、もう20数件のお仕事をさせて頂きました。ですが、7月に右足かかと粉砕骨折、10月1日に右肘開放骨折。セールスライターであり、現職の職人でもあり、車業界20年にして最大のピンチを迎えた最近、始めたブログです。こののび太のような状況を笑い、車業界などの話しを中心に楽しんで下さい!

麻薬のように魅力的な「ゴンゴ」!

私がこの業界に入った頃、

ちょうど20数年前、

ある車種の専門店に入りました。

 

当時は、三菱を筆頭に

「RVブーム」で、若者の車も、

シルビアやプレリュードに代わり、

パジェロ vs ハイラックスサーフ

になっていました。

 

当時は、300万越えの両車種が、

飛ぶように売れていました。

 

まぁ、時代背景は良いとして、

今回の主役は、

私が最初に入社した、

専門店の「代車」の話し、なのです。

 

カーショップの所有する代車は、

下取りした車や、商品価値の無い車が

多いのですが、

私の入社したその専門店の代車は、

 

「かつて、熱狂ブームを巻き起こした、

550cc の軽ターボ車」

 

が多かったです。

たまたま代車で揃ったのか、

もしくは意図して揃えたのか、

「危険で魅力的な550ccのターボ車種」

を代車としてお客様に貸していました。

 

通称、「ゴンゴ」 

と言われる車種です。

 

アルトワークスを筆頭に、ミラターボZZ、

レックススーパーチャージャー

あとはミニカ・ダンガンなど。

 

本当に危険なぐらい、スピードが出ます。

この車種が新車で販売されていた当時、

ちょうど平成元年あたり。

 

各メーカーで、

「軽ターボパワー戦争」

が繰り広げられていました。

国内最小排気量の550ccでありながら、

軽自動車最大出力の、64馬力。

しかも、ターボ車。

スーパーチャージャー車もありました。

いかに速くて、馬力のある車を出せるか?

そんな戦争を、各メーカーが

しておりました。

 

ちょうど私より数年先輩の方々は、

免許を取ったすぐに、

このどれかの車種に乗っていたと思います。

 

まぁ、「走り屋」の方だけですけど。

 

このどれかの車種で腕を磨き、

自信がつけば、当時花形だった、

シビック」や「CR-X」

にステップアップするのです。

 

しかし、この車種、

どれも危ないぐらいに、速い!

「リミッター」の無い時代の車です。

しかも、ハンドルが軽すぎる。

まっすぐ走らない。

それでいて、「140kmから加速する」

のです。

 

この、恐ろしいぐらいに速く、

危ない「ゴンゴ」に、

当時の若者は魅了されたのです。

 

そりゃ、代車でお貸ししたお客様に、

「この代車、恐かったわ~」

と言われるはずです。

 

ただ、中には

「昔を思い出した。楽しすぎ」

「代車やけど、血が騒いだ」

そんなお客様もいました。

 

80年代後半、バブル最盛期。

こんなに危なく、魅力的な

「ゴンゴ」

を各メーカーがこぞって販売しました。

まさに、「麻薬」

当時の若者は取りつかれました。

 

もう、現代では販売出来ないでしょうねぇ。

危なくて。

なんせ、「耐衝撃吸収ボディー」

(現代の販売車種にはある、事故の際に衝撃を逃がし、乗員を守る車体、車枠)

も無かった時代。

 

ただ、軽自動車のくせに、

恐ろしいぐらいに速く、

専用エアロパーツをまとったその車種は、

 

まさに、「麻薬のような車」

 

私も、スピード狂ではありませんが、

その存在感に、圧倒されました。

若い頃は、魅力的に移りました。

 

今でも根強いファンがいるのは、

その危険な魅力のせいだと思います。

 

もし、私の子供が

その車に乗りたいと言ったら、

もちろん、

「やめとけ!」

って言うでしょうね~。