2台目で劇的な変化、「ジムニーJA22」
今回はまた、「ジムニーシリーズ」です。
先日の記事でもあった通り、最初に乗ったジムニーは「JA71」です。幌車で、ワイルドで、楽しかったのですが、乗りにくく、ハンドルも重い。タイヤ&ホイールを太い物と交換していたので余計です。
一年半ほど乗って、当時発売間もないジムニーの「JA22」に乗り換えようと決めました。
この「JA22」は、当時バカ売れしていた、「パジェロミニ」の対抗馬として出たモデルです。
当時はパジェロミニも高かったのですが、ジムニーにはない乗り心地、左右シートの広さ、乗りやすい大きいドア、パジェロ譲りのオンロード性能などでよく売れました。可愛いだけでなく、ちゃんと雪道や林道を走れる実力を持った軽四駆でした。
ジムニーもモデルチェンジを余儀なくされました。バカ売れのパジェロミニに歯止めをかけたかったのです。
外観はフロントのグリル回り、顔が変わりました。後は、新開発のオールアルミのエンジン(アルトワークスと同じ)、コイルサスペンションに設計変更、初めての5ナンバー乗用車の導入。先代のJA11を何とか乗用車ライクにしようと、パジェロミニに追いつかせようと、必死でモデルチェンジしたのです。
私はその内容を知る為に、JA71からJA22に乗り換えました。専門店のスタッフとしては、必要にかられてですが。
もちろん、ノーマルを買って、1つ1つ改造していきました。毎回、型式ごとにお金がかかります。給料はほとんどジムニーの改造に流れました…。
JA71の幌車から、JA22のワゴン車に乗り換えると、まず静かさに驚きました。まぁ、幌車なんかそもそも外の音はそのまま入ってきますけど。助手席の人の言葉も聞こえる。「え~っ!」と聞き返すこともない。
JA22は、初めて内張りに整形パネルが採用されました。ドアもちょっと分厚いし、 後ろの席の横も整形パネルです。JA11では、リアフェンダーの上も布がペラッと張ってあっただけなので、進化を感じました。
床もモコモコして、遮音材を増やした印象です。ドアも気を抜くと半ドアになるぐらいに密閉性が高い。以前の、「ベンっ!」と閉まる鉄板らしいドアはどこへやら。
静かさを大きく進歩させたのは、やはりエンジンでした。「シュン、シュン!」と回るツインカムエンジンは、回しても、引っ張っても、静かでした。以前のような、回すと振動が増える感覚はありません。乗っていても、室内に響くエンジンのうなり音は激減。一番の進化は、このエンジンでしょうか?
室内のリアシートも、ワゴン車用の物が後ろの方に固定されています。ただ、もともと荷室だった所にリアシートを付けているので、足元の掘りはありません。膝を抱える感じで、リアシートは座ります。これはちょっと無理やりかな?
後は、コイルサスペンションの乗り心地の良さ。4Ⅹ4マガジンには、「JA11で、段差を跨ぐ時に、毛布1枚引いたような乗り心地」という名表現で示されました。実際には、もっと柔らかい乗り味で、段差でショックが来なくなりました。ちょっと段差の後にバタつく感じはありましたが、まぁ、大きく乗り心地は進化していました。
もし、あなたがジムニーファンで、少しでも快適な車を求めているなら、このJA22はお勧めです。旧来からの四角い、ジムニーらしいデザインで、乗り心地もちょっと快適。エンジンも静かで、音楽もまぁ、聞ける。JA22は、そんな型式のジムニーですよ。