2カ月でなんと骨折2回!崖っぷちカーセールスライターの左手ブログ!

もう、車業界に身を置いて、22年になります。「カーセールスライター」というのを最近始めて、もう20数件のお仕事をさせて頂きました。ですが、7月に右足かかと粉砕骨折、10月1日に右肘開放骨折。セールスライターであり、現職の職人でもあり、車業界20年にして最大のピンチを迎えた最近、始めたブログです。こののび太のような状況を笑い、車業界などの話しを中心に楽しんで下さい!

バブル世代の、欲望の裏返し世代!?

私より5~10歳程度先輩の方は、

スーパーカーブーム」の世代です。

 

フェラーリランボルギーニロータス

ランチア、デトマソ…などなど。

 

子供の頃に、イベントや催しで実物を見る機会はあまり無かったと思いますが、人気に拍車をかけたのは、なんと「消しゴム」でした。スーパーカーをモデルに型抜きされただけのオモチャでしたが、一大ブームになりました。しかも小さいんです。幼児が口に入れそうになるぐらい。

 

私も、近所のお兄ちゃんから大量にもらった記憶があります。ただ、私の世代は同じ消しゴムでも、ガンダムキン肉マンでした。友達と遊ぶ事も出来ず、部屋の片隅でそのまま置いていました。

 

そんな先輩方が、18歳で免許を取り、まず憧れたのは、「トヨタ ソアラ」「ホンダ プレリュード」「ニッサン シルビア」でした。いわゆる「デートカー」と呼ばれた車種です。

 

小さい頃からスポーツカーに憧れがあった世代で、免許を取って、彼女を乗せるにはカリカリのスポーツカーでは受けが悪い。上の車種は、シートや内装が豪華で、見た目も2ドアクーペでスタイリッシュ、トランクも意外に広く、何年にも渡って「彼氏に乗って欲しい車」にランキングされていました。

 

スーパーカーのテイストも若干あり、乗り心地は良く内装は豪華。ちょっとした旅行にも使える。まさに当時の若者のニーズにピッタリと一致していました。だから、バカ売れしたのです。

 

まぁ当時はバブル期で、若者でも遊べるお金がありましたので、このような車が買えたのかもしれません。ですが、ローン金額の売り上げ高を見ても、現在よりも多かったのです。約1.5倍。若者はローンもよくしました。

 

車だけではありません。旅行、レジャー、ブランド服、クラブ、ディスコ、夜の飲み代。すごい浪費内容ですよね。

 

「カード破産」なんて言葉も当時はありました。

 

何故当時の若者はそれほどお金を使ったのか?

 

「欲しかった」からです。理由はシンプル。

 

スーパーカーは買えないにしても、なんとかローンすれば手の届く車が欲しい。それに「ナンパ」した彼女を乗せたい。ブランドの良い服でデートしたい。海やスキーに行きたい。夜はオシャレなバーで口説きたい。出来ればそのままホテルに行きたい。

 

当時の若者の、欲望の凄さが垣間見えるでしょう。全てを「交際費」とくくっても差し支えありません。当時はここまでお金をかけ、本気で望まないと異性と付き合えない時代でした。女性は売り手市場、男性は買い手市場、そんな所でしょうか?

 

現在若者の皆様、信じられますか?

 

あなた方のお父さん、お母さんの時代はこんな時代でした。質素、倹約、節約、貯金。そんな言葉は糞喰らえ、というような。

 

でも、時代の方向が間違っていたのでしょう。やがて「バブルは崩壊」して、就職氷河期、銀行の不良債権貸し渋りの時代が来ました。私が免許を取って、社会人になったのはそんな時代です。

 

ですが、ちょっと待って下さい。そんな勢いのあった「バブル期」に、若者のニーズをとらえ、車を売りまくっていたのは、間違いなく現在の「団塊の世代」以上の方ですよね。

 

若者に車を「欲しくさせていた」のです。

 

世界を相手に、日本車を売りまくったのもこの世代の方達ですよね?そのお陰で、現在の「自動車大国  日本」がある。トヨタも世界一の自動車会社です。

 

もし、海外を拠点に、日本車のセールスをしていたような「団塊の世代」の方がおられたら、話しを聞いてみても良いかもしれません。どんな気持ちで、どのように仕事に取り組んでいたのか?

 

「車が売れない」と嘆いているより、何かヒントが見つかるかもしれません。

 

逆に、現在の若者の世代の親御さん方は、

「バブル期」に若者だった世代でしょう。

 

自分の若い頃は「バブル」で、車や遊びにバカみたいに金を使った。浪費した。やはりお金は節約して、貯金するのが一番、という「反面教師」的な教えになっていたのでは?

 

ですから、現在の若者は最低限しかお金を使わないのです。バーチャルでも体験出来れば気持ちは満足するし、お金も節約出来る。そもそもお金を使わないで、貯金する、「ミニマリスト」という人達もいます。無料で情報を取得し、発信でき、共有できる。自分自身がお金をかけ、体験しなくても、他人との共有で満足するのです。

 

手強いですよ、そんな若年層に車を売るのは。

 

ですが、「欲しくさせる」事が重要です。

 

見込み客に「欲しい」と思わせる広告、仕組み、また商品。「欲しい」と思わせる体験、イベント。団塊の世代の方々は、真剣に、本気で取り組んでいたと思うのです。

 

この世代の方々からヒントを得てでも、真剣に戦略を考えていかないと、衰退し続けることになりそうです。

 

私が「セールスライター」を目指したのも、そうした危機感を覚えたからでした。