「誰に車を売りたいの!？」
— kamax 8430 (@8430Kamax) 2017年10月6日皆様、いつもご覧頂き有難うございます。
今回は、私がカーショップに勤めていた時の、別の友人の話しをします。
前々回と同じく、その友人もカーショップを経営していました。
毎日知り合いのカーショップに
電話をして、すぐに出かける。
また事務所に戻り、すぐに電話をし、出る。
この友人も展示場にほぼいませんでした。
何回か一緒に行動を共にしながら、
電話で何を話しているのか聞いていました。
「おはよう、〇〇さん。〇年式のワゴンR入ってんけど、要らん？事故小。検査無し。」
「〇〇さんおはよう。ムーヴ入ったけど、欲しくない？〇年式。事故無し。検査〇月や」
そう言って、知り合いの業者同士で、
在庫車の回し合いを、毎日やっているのです。
「横のつながり」というのでしょうか？
それで、仕入れた価格より、ちょっとでも他の業者が高く買ってくれたら、譲るのです。
いわゆる、「業販」ですね。
私が勤めていたカーショップは、
業販は一切お断りだったので、
友人に聞きました。
「そんな業販ばかりやって、儲かるの？」
「だって、いつ売れるか分からん客に車売るより、仲間内に売った方が確実やん？」
まぁ、確かにそうですけど。
ただ、正直なところ、仕入値＋@ぐらいで他の業者に車を渡すより、お客様に車を売る方が利益も上がるし、今後の付き合いもある。
友人は、その日その日の売上をあげることに必死でした。
「今日は、〇〇さんと、〇〇さんとこに車回して3万儲かった。」
もちろん、お客様がつけば、
友人も車を売ります。
これまで20台ぐらいは、販売してきたそうです。まだカーショップを始めて日が浅いのですが。
私もその頃、勤めていたカーショップを
辞めました。それでも、仲の良いお客様が車を探して欲しいと言うので、この友人に紹介しました。
私が扱っていた車種にも詳しかったので、
お客様に良い車を見つけてくれる、
と思ったのです。
友人は、オークションで目ぼしい車を見つけては、私のお客様に電話を入れていました。
そして数週間後、お客様の納得した車が
見つかり、お金を振込みしたそうです。
そして翌日納車でした。お客様にしたら、
車と初めてのご対面です。
「はっ、何それ？ 〇〇さんは？」
「何で居てないの？」
お客様はびっくりしたのです。
納車の当日、友人は居ませんでした。
なんと、展示場の真ん中に納車の車を置き、
カギはポストの中にあると、お客様に電話で伝えたのです。
「車は探したから、勝手に乗って帰って」
そういう態度ですよね。
お客様は激怒しました。私にも電話がかかってきたので、すぐに友人に電話しました。
「お客様から怒りの電話があったぞ！今何処におるねん！」
「ごめん。〇〇自動車さんと、ちょっと大事な話しがあって」
「大事な話しって、どっちが大事やねん？」
皆様、どう思われますか？
お客様には、やはり私から車を買いたかったと、言われました。
私もカーショップを続けていたら、
このお客様に車を売り、間違いなく
最高の納車イベントにしたと思います。
注文販売で、カーショップ側を信用し、
先に〇百万を振込みしたお客様。
その車と初めて対面するのが納車の日。
お客様は不安と期待でいっぱいの気持ちで
納車にこられたでしょう。
そして、まさかの販売担当者の不在！
カギはポストにあるって、
カギを取られたらどうするの？
お客様も、一時間に渡って、
電話で説教したそうです。
私も、言いたい事をぶつけて、
その友人とは、それ以来音信不通に
なりました。
自分の大事なお客様を、友人を信用して
紹介したのに、顔に泥を塗られた。
誰に車を売りたいの？
業者が一番のお客様なの？
買ってくれた顧客との信頼関係は二の次？
その友人の行動は、今でも
信じられません。
噂では、場所を移して、カーショップをオープンさせたそうですが、改心したのでしょうか？
最悪の気分で、その車とのカーライフを
スタートさせたお客様は、どうなったか？
やはり1年ちょっとで、その車を売ったそうです。ローンもまだ残っているのに。
「それはあり得へん！その場でキャンセルしたら良かったのに！」
「だって、〇〇さんの顔あるやん、紹介してくれたし。車は好きな車やし。」
私のお客様は、自分の気持ちより、私と友人の関係を優先したのです。
一生後悔の残る、紹介となりました。
現実に、こんなカーショップもあるのです。
皆様は違うと思うのですが、
誰に車を売りたいのか？何のために車を
売っているのか？
よく見つめ直して、考えてもらいたいと
思います。
