もういい!腰が痛い!この車
— kamax 8430 (@8430Kamax) 2017年10月6日「もういい!腰が痛い!この車」
そう言って〇美は車を降りた。
仕方ないか、こんな車。
みんなもっと車高の低い、
乗り降りしやすい車に乗ってんのに、
俺の車は真逆だもんな~。
しかもみんなは、流行りのホンダ車。
みんな真っ白だし、みんなクリアランプ。
内装もファーで、真っ白け…。
俺にはどこが良いかも分からん。
「もっと乗り降りしやすい車に乗り替えてよ!」
「なんで車高上げるの!この間なんか、
タイトスカート破れたんだから!」
本当最近、〇美はこの車の不満ばかり。
しかし、俺はこの車が大好きだから、
当分買い換える気はない。
そんなある日、いつもの仲間で
バーベキューに行くことになった。
「炭持った~?」
「コンロは?」
「食材途中で買ってから行こっか?」
結構積んだな、この車。
四角いから、以外と荷物が積める。
いざ、出発!
後ろの荷物をガシャガシャ揺らしながら、
目的地の河原へ到着。
「おう、お疲れ!」
「暑いな~、今日!」
「〇男、ポップアップテントあるよな?」
「あぁ、車のトランクにあるけど、駐車場遠いな~、車ごと近くに来るわ!」
「ええ、お前のセダン、シャコタンだろ?」
「結構平地だし、これくらいの河原、俺の車の2000ccパワーで余裕だろ!?」
そう言って、仲間の〇男は、
自分のセダンで、河原を降りてきた。
「あれ、やべ、車が進まない!」
「ごめん!車押して!底がつっかえた!」
「だから言ったろ?シャコタンだって。」
男女合わせて4人がかりで車を押したが、
完全に底が支えてる〇男の車は、
前にも後ろにも動かない。
さぁ、仕方無いな~、俺の出番だ。
こういう時は、頼りになるぞ、
俺の相棒。
「仕方無い、俺の車で引いてやるよ。」
「え~、軽自動車で行けるの!?」
「まぁ、見てなって!」
満面の笑みで
車を〇男のセダンの前につけ、
ウィンチを伸ばした。
ワイヤーをセダンの前フックに掛け、
準備完了!
「すいません、このポールにワイヤー掛けて良いですか?」
「俺のもんじゃねえし、良いかもな?」
どう考えても、俺の車の方が軽いし、
引っ張る車が動かないよう、
後ろの駐車場のポールにアンカーを取った。
「よし、行くぞ!」
「後ろの女子2人、危ないからどいてな!」
運転席に座り、ウィンチのリモコンを
ゆっくり操作し、徐々に巻き上げていった。
「〇男、車ちょっと動いた?」
「ちょっと動いた気がする!」
「よし、ちょっとずつハンドル左右に振りながら、アクセル踏め!」
「お、お、よっしゃ!抜けた!」
そのまま〇男は、自分のセダンを
駐車場に停め、
「いや~、〇介、助かったよ。有難う。
しかしすげ~な~、この車。軽なのに。
しかもこんな機械付けてんだな?」
「ま、こんな時にしか役に立たないけど、
いざという時、良いだろう?」
回りでバーベキューをしていた人達も、
始終このハプニングショーを
見ていたので、拍手が沸き起こった。
それからはのんびりとバーベキューをし、
川で泳ぎ、楽しい時間を過ごした。
帰り、助手席で〇美は、こう言った。
「今日の〇介、カッコ良かった。」
「私もこの車、ちょっと好きになった。」
「だろ?軽だけど、最強の車だもん。」
俺は〇美と、良い雰囲気になったので、
家にはまっすぐ帰らなかった…。
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これは、クライアントに依頼を受けて、
書いた「セールスレター」です。
一体、何の車か分かります!?
そう、「スズキ ジムニー」です。
クライアントの展示場の車の横に、
こんなポップを置いてみました。
案の定、すぐに売れました。
そうじゃなくてもジムニーは、
今だに人気があるんですけどね。
昔にこの車の専門店に勤めてたので、
ちょっと思い入れがあり、
書かせてもらいました。
あなたのお店のお車も、
こういったストーリーで、
お客様を魅力してみませんか?